貴方も技術士(情報工学部門)になれる

酒と飯と、技術士(情報工学部門)試験に関する情報提供

経営者の問題意識と要求分析について

会社を経営している古い友人から、技術的に新しいことをしたいのだが、どのように勧めたらよいかという相談を受けた。
私は、友人の会社の業界に詳しいわけではないが、情報工学技術士および自身のキャリアアップのために、こういう相談にはぜひ乗らねばならぬ。

まずは要件定義のために要件分析をする必要がある。要求分析は、具体的には3つのことをする。

  • 会社としてどう有りたいか(理想ToBeビジネスモデル)を検討する
  • 理想ToBeビジネスモデルを実現するための理想ToBeモデル(業務プロセスとデータモデルのあるべき姿)を検討する。
  • 現在の会社はどういう形であるか(AsIsモデル)を調査し、明らかにする。

要件分析ができたら要件定義をする。要件定義では以下のことをする

  • 理想ToBeプロセスモデルとAsIsモデル、および制約条件(手持ちの技術や資金等)から、落とし所ToBeモデルを作成する。
  • AsIsモデルから落とし所ToBeモデルにするためのプランを検討する。

「要件定義はお客さんと話ができさえすれば良い」というのは間違いである。
要件定義では、AsIsモデルを元にどのような技術を使ってリーズナブルにToBeモデルを実現するか、できないならどのような落とし所ToBeモデルを作成するかを検討する必要がある。
これには既存技術がよくわかっていないといけない。
参考:

だまし絵を描かないための-- 要件定義のセオリー

だまし絵を描かないための-- 要件定義のセオリー